チョン・ヤギョンは登場が早すぎた?
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イ・サン69話。
稀代の天才・丁若鏞(チョン・ヤギョン:정약용)が躍動し始めました。
超メジャーな彼については他でも日本語で紹介していると思いますので割愛します(後日特集するかもしれませんが)
今回はちょっとツッコミを入れたいと思います。
簡単に彼の人生の初期を年表にしてみます。
- 1762年(英祖38)6月16日 誕生(イ・サンと10歳違い)
- 1776年(正祖即位年) 15歳で父とともに漢城に出てくる。豊山洪氏と婚姻。その後も度々地方に住む。
- 1783年(正祖7) 22歳で科挙の小科・進士試に合格し成均館に入学
- 同年9月 長男が生まれる
- 1784年 カトリックに接するようになる
- 1786年 次男が生まれる
- 1789年(正祖13) 28歳で科挙の大科・式年文科(シキニョンムングァ:식년문과)に甲科(トップ3)で合格し官職を得る(初めて実録に登場)
ドラマの流れもなんとなく合っているような気がしますが、果たしてそうでしょうか?
1781年(正祖5)4月5日に洪国栄(ホン・グギョン:홍국영)が亡くなり、その後、丁若鏞(チョン・ヤギョン)に出会うのですが、彼が成均館(ソンギュングァン:성균관)に入学したのが1783年ですので2年の開きがあります。
入学後には頭角を現し、正祖(イ・サン)の覚えめでたい人物だったのですが、官職についたのは1789年ですので、更に6年後のことです。
それでは、ドラマ内は1789年なのでしょうか?
これがまた微妙なところで、この年より前の歴史的な他の事実も同時進行で起こってきます。前回紹介した年表に「1782年(正祖6)8月26日 朝鮮王朝実録に初めて成氏(ソンヨンのモデル)が登場する」と記述しましたが、それを基準にすると、現在ドラマ内は1782年の2月前後なのです。
というわけで、これからのイ・サンは年代が混在した不思議な状態で色々なことが起こり描写されていきます。もともと時代考証は崩壊気味でしたが、これで完全崩壊します。
丁若鏞(チョン・ヤギョン)に官職を与えること無く、イ・サンの影のブレーンとして隠密行動を取らせる描写だと無理がなかったのですが、出来上がったドラマを見る限りでは、キム・イヨン作家が史実を無視してファンタジー度を高めてしまったということなのでしょう。
困ったものです。
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