宿衛所(スギソ/スグィソ)とは?
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宿衛所(スギソ/スグィソ:숙위소)は1777年(正祖1)11月に一時的に設立された官庁で、大殿にいる王の護衛を司りました。設立動機に禁軍(クムグン:금군)の身辺警護能力の憂慮があげられることからも、臣下との対立によりイ・サンに身の危険があったことが伺えます。
イ・サン第48話の描写の通り史実でも洪国栄(ホン・グギョン:홍국영)が宿衛大将(スグィデジャン:숙위대장)に任命され官庁を統率しました。宮廷内外の軍や護衛に関する動きを把握し、兵士の交代などの詳細も報告させていました。これにより、兵曹(ピョンジョ)の職域を犯すことになります。
洪国栄(ホン・グギョン)は都承旨(トスンジ:도승지)と宿衛大将を兼任することで、文武両面での権力を欲しいままにします。特定の臣下が権力を独占した、いわゆる勢道政治(せいどうせいじ)の始まりです。このことで、先に賜死された 鄭厚謙(チョン・フギョム:정후겸)のようだと大厚謙(テフギョム:대후겸)と陰口を叩かれることとなります。大の字が付いているので、フギョムよりひどいという評価だったようです。
1780年、宿衛所(スギソ) は廃止されてしまいます。その経緯については追って説明することとしましょう。
さて、ドラマ内ではテスが従8品から従5品へと、破格の昇進を果たしました。3品のジャンプアップは下級官吏の限界ギリギリで、通常ならば20数年かかってもおかしくないことでした。しかも彼は両班ではありません。もっとも、王の命を救うような功があれば、実際にもこのような人事があっておかしくはないですね!
余談ですが、第47話で人事を発表していたシーンですが、右から左へと高位のものから低位のものへの役職が記載されていなければならないのに、品階はそのとおりになっているものの、「右」の役職が先に記載されていました。
正八品左·右侍直(チャ・ウシジク)がいれば左のほうが高位です。けれど右侍直のほうが先に書かれていたのです。ちょっと残念でした(笑)
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