イ・サン

韓国ドラマ イ・サン ウィキペディアより詳しいイ・サン 第22代朝鮮王正祖(チョンジョ) 歴代朝鮮王の中で最も魅力ある正祖を、韓国時代劇イ・サンを通じて考証していきます

嬪宮(ピングン)から中殿(チュンジョン) 恵嬪(ヘビン)は?

   

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イ・サン46話は先週の地震の影響で再放送でした。

イ・サンの武芸については先週解説したので、今回は少しさかのぼってイ・サンの家族の呼称の変化について解説します。

イ・サンが王として即位する前は、妻は世継ぎの妻を表す嬪宮(ピングン:빈궁)、母は恵嬪(ヘビン:혜빈)でした。

イ・サンが王になったことで嬪宮(ピングン:빈궁)中殿(チュンジョン:중전)になったのですが、これはエスカレーター式で特に解説はいらないですね。問題は母・恵嬪(ヘビン:혜빈)です。

恵嬪(ヘビン:혜빈)は王の母にもかかわらず生前に大妃(テビ:대비)となれなかったかわいそうな人です。思悼世子(サドセジャ:사도세자)の妻だった時には彼女も嬪宮(ピングン:빈궁)でした。けれど、夫の死により嬪宮ではなくなり恵嬪に冊封されます。これは後宮の最高位・嬪(ピン:빈)と同格の正1品です。

そして、イ・サンが王となり特別な宮号(クンホ:궁호)・恵慶宮(ヘギョングン:혜경궁)を受けることとなりました。死後80年以上たった1899年、夫・思悼世子(サドセジャ:사도세자)が追尊される際に獻敬王后(ホンギョンワンフ:헌경왕후)に追尊されましたが、本人の自覚の及ばないところで昇格しても、実際のところ悔しさは拭えませんね。

ちなみに、順当に昇格していけば、嬪宮(ピングン:빈궁)→中殿(チュンジョン:중전)→大妃(テビ:대비:先王の妻)→大王大妃(テワンテビ:대왕대비:先々王の妻)となります。

 

ところで、話は変わりますが、ホン・グギョンが内禁衛(ネグミ:내금위)を引き連れて、大殿(テジョン:대전)に侵入してきた族を取り囲んだ時に「死にたくなければ刀を捨てろ」と言っていましたが、これはありえないことです。

王の弑逆は最も重い罪です。未遂といっても実際に大殿で太刀を抜いている時点で死刑確定です。しかも三族連座で家族にまで罪が及びます。どうせ死ぬなら抵抗して逃げたほうがいいのですが、あっさり太刀を捨ててしまいました。

そもそもあのようなシチュエーションで、本来ならホングギョンはあのような言葉を発さないのです。現代的なニュアンスで演出がされた場面でした。(そもそもフィクションですが・・・)

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